スウィングからモダンまで幅広く網羅、厖大なカタログを所有する老舗ジャズ・レーベル、ヴァ―ヴ・レコード。

ロサンゼルス出身のノーマン・グランツがビバリーヒルズに1956年に創立した。オスカー・ピーターソン、ビリー・ホリデイ、レスター・ヤング、ベン・ウェブスター、エラ・フィッツジェラルド、チャーリー・パーカー、スタン・ゲッツなど数々のビッグ・ネームのリーダー・アルバムが多数録音されており、大物同士の夢の共演がレーベルの大きな売りものでもあった。また、オスカー・ピーターソンのトリオ・シリーズ、エラ・フィッツジェラルドの作曲家シリーズ、チャーリー・パーカーをはじめとするストリングス・アルバムなども人気企画である。草創期のレコード・ジャケットを数多く手がけたデヴィッド・ストーン・マーチンのイラストも人気。1961年にグランツはヴァーヴをMGMに売却してしばらく引退。それ以降はクリード・テイラーがヴァーヴのプロデュースを担当し、スタン・ゲッツのボサ・ノヴァなど次々に大ヒットを放った。1990年以降はジャズの女王=ダイアナ・クラールをはじめ、昨今ではジョン・バティステ、ジャズの新星サマラ・ジョイなどジャズ界のみならず、ミュージック・シーンをリードする若きスターも輩出、新たな躍進を遂げている。

また、Verve Music Group傘下にはimpulse!もあり、ジョン・コルトレーンや現代UKジャズ界を代表するシャバカなどが在籍。カタログ、新譜ともに豊富なレーベルだ。