今回リリースされるのは、『チェット・ベイカー・カルテット』、『チェット・ベイカー・カルテット Vol. 2』、『チェット・ベイカー・アンド・ヒズ・クインテット・ウィズ・ボビー・ジャスパー』の3作品。いずれもオリジナル・マスターテープから今年新たにリマスター、DSD化され、シングルレイヤーSACDとして9月25日にリリースされることが決定した。SACD化は日本のみの独自企画となる。

若きチェット・ベイカーが絶頂期を迎えていた1955~56年に録音された、「パリ三部作」とも呼べる今回の三作。

『チェット・ベイカー・カルテット』は、チェット・ベイカー初となるヨーロッパ・ツアーの際にパリで吹き込んだ作品。絶頂期ともいえる彼の美しいプレイが存分に楽しめる。若き天才ピアニストであるディック・ツワージクが、この録音の1週間後にパリで急死してしまったため、ベイカーとの貴重な共演レコーディングとしても語り継がれている。

『チェット・ベイカー・カルテット Vol. 2』は、夭折の天才ピアニストであるディック・ツワージクの死去からわずか3日後に行われたセッションで、若きフランス人ピアニストのジェラール・グスタンと、スイス人ドラマーであるバート・ダーランダーを起用している。お馴染みのスタンダード曲を中心に、仲間を失ったベイカーの悲しみを感じ取れる名録音。

『チェット・ベイカー・アンド・ヒズ・クインテット・ウィズ・ボビー・ジャスパー』は、1955年10月から1956年2月にかけて行われた幾つかのセッションをまとめた1枚。カルテット、クインテット、そしてオクテットという異なる編成に取り組み、一部ボビー・ジャスパーをゲストとして迎えるなど、これまでのパリでの作品とは趣が異なる内容だが、ベイカー・サウンドの色々な面を垣間見ることが出来る佳作となっている。


パリのチェット・ベイカー:SACDコレクション

2024年9月25日発売 シングルレイヤーSACD~SHM仕様 各¥3,850 (税込)

『チェット・ベイカー・カルテット』 (UCGU-9074)

01.  ロンデット / RONDETTE

02.  ピース・カプリース / PIECE CAPRICE

03.  ミッド・フォルテ / MID-FORTE

04.  リ・サーチ / RE-SEARCH

05.  ポンプ / POMP

06.  サッド・ウォーク / SAD WALK

07.  ジャスト・デュオ / JUST DUO

08.  ザ・ガール・フロム・グリーンランド / THE GIRL FROM GREENLAND

09.  ブラッシュ / BRASH

パーソネル:チェット・ベイカー (tp)、ディック・ツワージク (p)、ジミー・ボンド (b)、ピーター・リットマン (ds)

★1955年10月11日&14日、パリ、スタジオ・パテ=マゼランにて録音

  

『チェット・ベイカー・カルテット Vol. 2』 (UCGU-9075)

01.  ゼアズ・ア・スモール・ホテル / THERE’S A SMALL HOTEL

02.  四月の思い出 / I’LL REMEMBER APRIL

03.  ジーズ・フーリッシュ・シングス / THESE FOOLISH THINGS

04.  オータム・イン・ニューヨーク / AUTUMN IN NEW YORK 

05.  サマータイム / SUMMERTIME

06.  ユー・ゴー・トゥ・マイ・ヘッド / YOU GO TO MY HEAD

07.  テンダリー / TENDERLY

08.  ラヴァー・マン / LOVER MAN 

パーソネル:チェット・ベイカー (tp)、ジェラール・グスタン (p)、ジミー・ボンド (b)、バート・ダーランダー (ds)

★1955年10月24日、パリ、スタジオ・パテ=マゼランにて録音

  

『チェット・ベイカー・アンド・ヒズ・クインテット・ウィズ・ボビー・ジャスパー』 (UCGU-9076)

01.  ハウ・アバウト・ユー? / HOW ABOUT YOU?

02.  ワンス・イン・ア・ワイル / ONCE IN A WHILE

03.  チケタ / CHIK-ETA

04.  アローン・トゥゲザー / ALONE TOGETHER

05.  チェット / CHET

06.  ダイナ / DINAH

07.  テイスティ・プディング / TASTY PUDDING

08.  アンティシペイテッド・ブルース / ANTICIPATED BLUES

09.  ヴライン / VLINE

10.  エグジタス / EXITUS

パーソネル:チェット・ベイカー (tp)、ボビー・ジャスパー (ts on #1, 3)、ジャン=ルイ・ショータン (ts on #7, 8)、ルネ・ユルトルジェ (p on #5, 6, 9)、フランシー・ボラン (p on #7, 8)、ジミー・ボンド (b on 5, 6, 9)、ベノワ・カザン (b on #1-4, 10)、ジャン=ルイ・ヴィアレ (ds on #1-4, 10)、バート・ダーランダー (ds on #5, 6, 9)、ピエール・ミシュロ (cond on #5, 6, 9)、他

★1955年10月25日~1956年2月1日、パリ、パリ、スタジオ・パテ=マゼランにて録音