(2025.03.28追記)

ロンドン出身の女性SSW/ギタリスト、マヤ・デライラ(Maya Delilah)。今年名門ブルーノートから2曲のシングルをリリースしている現在24歳の彼女は、2022年に22歳の若さで同レーベルと契約、最近ではフェンダーの次世代アーティスト支援プログラム「Fender Next 2024」に選出され、待望のデビュー・アルバム『ロング・ウェイ・ラウンド』をリリースしたことでも話題を呼んでいる。

I think I’m crazy

Thinking you’re someone to lose

Wherever this takes me

I think I’ll go without you

わたしはどうかしちゃってるかも

あなたと離れなければって思ってる

この気持ちがどうなろうと

あなたなしで生きていくと思う

(「Look At The State Of Me Now」)

ショーン・メンデスやジェイムス・ベイなど錚々たる面子からも支持を集めており、FUJI ROCK FESTIVAL ’25への出演も決まった彼女。今回はそんなマヤ・デライラについて押さえておきたいポイントをまとめた。

■SNS動画がバズって一躍話題に

2017年からインスタグラムへ、そして2019年からTikTokへもギター演奏動画の投稿をスタートしたマヤ。パンデミックに突入した2020年3月からは、自宅のテーブル上でギターを弾く様子を収めた”Table Time”という企画もYouTubeでスタートさせた。キュートでファッショナブルな彼女の装いと、トム・ミッシュを思わせるスタイリッシュなギター・プレイが大きな話題を呼び、これらの動画がバイラル・ヒット。SNS合計フォロワーは100万超え、TikTokでのいいね数は800万を超えるなど一躍注目の存在となっている。

■ギターの腕前も超一流

8歳の時に、11歳の姉と一緒にギター・レッスンに通うようになったというマヤ。すぐにその楽器の魅力にとりつかれ、あっという間に姉を追い抜いてめきめきと上達していく。「ギターが男性の楽器だと認識されていることが嫌だった。その状況を変えるような活躍をしたかった」という明確な目的を持っていたマヤはその後も研鑽を重ね、「ヴァーチュオーゾ」(The Line Of Best Fit)と各方面から称賛を受けるほど超一流の腕前に。

■名門ブリット・スクール出身の才媛

姉の影響でギターをプレイし始めたマヤは若くしてその才能を発揮し、英国最大のストリート・ミュージック・コンペティションであるThe Mayor of London’s Gigs Big Buskでは、15歳の時に500組以上の中からファイナリストとして選出。その後はアデルやエイミー・ワインハウス、サム・スミスなども通った名門ブリット・スクールで学んだ。「全力を尽くしてギターに集中することができた」と本人が語る通り充実した学生生活の中では、多くの歌手やソングライターとも交流し、現在の活動の基盤を創り上げることに成功した。

■ストリーミング再生数は5,000万超 サム・ヘンショウやメーガン・トレイナーともコラボ

2020年から本格的に音源のリリースをスタートさせたマヤ。特に2021年リリースしたサム・ヘンショウとのコラボ曲「Breakup Season」はスマッシュ・ヒットを記録し、話題を呼ぶ。

2022年には、ブルーノートのカタログを再構築し英国シーンの新進気鋭のアーティストをフィーチャーしたコンピレーション『Blue Note Re:imagined II』に参加し、ニール・ヤングの名曲「Harvest Moon」のカヴァーを披露。同年ブルーノートと契約し、これまでに「Pretty Face」、「Silver Lining」、「Necklace」、「Actress」、「Look At The State Of Me Now」、「Begin Again」の6曲をリリース。これまでリリースした楽曲の再生数は5,000万超で、今年はメーガン・トレイナーとの共演も果たすなど、順調に活躍の場を拡げている。

■等身大の歌詞とオーガニックなサウンドで同世代の共感と支持を獲得

自身の経験を日記で綴ったような等身大の歌詞と、R&Bやソウルなどの音楽をオーガニックなポップへ昇華したサウンドが大きな特徴のマヤ。インタビューで「言えなかったこと、言う機会がなかったことを伝えられるのが、作詞作曲の美しさだと思う」、「他のアーティストの別れや失恋の曲を聴くと心が安らぎ、自分の問題がより普遍的なものに感じられることを覚えている。私の曲が同じような効果を誰かにもたらすことを願っている」と本人が語っている通り、特に同世代の女性に寄り添った歌詞と楽曲が大きな共感を呼んでいる。シンプルかつキャッチーなメロディも大きな魅力のひとつで、ショーン・メンデスやジェイムス・ベイといった錚々たるアーティストからの支持も集める存在に。彼女の楽曲はぜひ歌詞と一緒に楽しんでほしい。

The room is spinning

My sober mind is not convincing me otherwise

Sometimes falling feels like dying

But I’m obsessed with your silver lining

部屋がぐるぐる回ってる

冷静な頭では納得できない

落ち込むとまるで死んだような気分

でも何か良い兆しがあると夢中になってしまう

(「Silver Lining」)

LIVE INFORMATION
FUJI ROCK FESTIVAL ’25

2025年7月25日(金)26日(土)27日(日)新潟・湯沢町 苗場スキー場
オフィシャルサイト:fujirockfestival.com

■マヤ・デライラ プロフィール

北ロンドン出身。アデル、エイミー・ワインハウスなど多くのアーティストを輩出した名門、ブリット・スクール出身のシンガー・ソングライター/ギタリスト。TikTokやInstagramで計100万人を超えるフォロワーを獲得し、同世代の共感を呼べる等身大の歌詞と、R&Bやソウルなどの音楽をオーガニックなポップへ昇華したサウンド、そしてトム・ミッシュを思わせるギター・スタイルで注目される一方で、2020年には音源のリリースを開始。サム・ヘンショウとのコラボ曲「Breakup Season」をはじめ、「Tangerine Dream」、「Moonflower」など、リリース後早々に数百万再生を記録するなど大きな注目を集める。2022年にはブルーノート/キャピトルと契約し、デビュー・シングル「Pretty Face」をリリースした。また、ブルーノートのカタログを再構築し、英国シーンの新進気鋭のアーティストをフィーチャーしたコンピレーション『ブルーノート・リイマジンド II』に「ハーヴェスト・ムーン」のカヴァーで参加。ショーン・メンデスやメーガン・トレイナー、ジェイムス・ベイなどからも支持を集めるシーン最注目株。フェンダーの次世代アーティスト支援プログラム「Fender Next 2024」にも選出されている。